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2007年10月25日 (木)

WALK THE LINE

035 リース・ウィザースプーンが2005年にアカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得した作品です。歌手ジョニー・キャッシュがジューン・カーターと出会って結婚に至るまでを描いた映画で、僕は高校生のときにジョニー・キャッシュの歌(というより声)を聴いて以来、この日本ではほとんど知られていないのに、アメリカでは老若男女に支持される伝説的大ヒーローだという不思議な歌手に深い関心を持っていました。

上映する映画館も少なく、アカデミー最優秀主演女優賞の映画ということ以外知られることもなく、アメリカでは非常に評価が高くて興行成績もよかったそうですが、わが国ではせいぜいレイ・チャールズの伝記映画「Ray」の二番煎じという認識に終わってしまった感があります。

021 確かにこの映画、日本人にはただのありきたりな恋愛映画でしょう。ジョニー・キャッシュという「アメリカの良心のよう」だとされる人物がなぜ「アメリカの良心なのか」ということ、「キリスト教」に関する正しい宗教知識がない日本では、描かれている内容の深遠さが伝わりません。アメリカでは大ヒーローのジョニー・キャッシュが日本では認知されていない理由もそこにあると思います。日本人のこの映画のコメントを見ていても、宗教に触れたものはほぼ皆無でした。

実の親にまで見捨てられたジョニーがジューンの援助で薬物中毒から立ち直ったとき、「どうして助けてくれたんだい?」とのジョニーの問いに、ジューンが言います。「友達だから、親友だから助けたの」。 コロンビアレコードの役員が「刑務所でのライブなんて反対だ。ファンは君が殺人や強盗を犯した犯罪者の前で歌うことを望んでいない」とジョニーに翻意を促したとき、ジョニーは答えます。「それが本当のクリスチャンか?」。 ジョニーがサンレコードのサム・フィリップに強引にオーディションの約束を取り付けたとき、フィリップはジョニーが最初に歌ったゴスペルを少し聴いただけで演奏を遮り、そして言います。「ゴスペルじゃ駄目だ。少し聴いただけで君という人物が理解できる歌。そんな歌が人々を救うんだ」。 ジョニーが刑務所でのライブを思いつく前、彼はそれまで足が遠のいていた教会への日曜礼拝に、ジューンに付き添われて行きます。

027 そんな一連の出来事の背景に、キリスト教の深い影が見えます。そもそもジョニーはゴスペル歌手になりたかったのでした。ジューンはカーターファミリーの末裔ですが、オリジナル・カーターファミリーはもともと教会で聖歌を歌っているところをレコードにしないかといわれ、自分たちの歌がラジオの電波に乗ることで生活の糧を得ていたのでした。そもそもレコードを出すことは、宗教活動の一環だったようです。

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